ヒトデ男の恐怖

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~お前もなかなかやるじゃないか~
モヤシは自分のアパートの前で意識を取り戻した。兄といっしょに救急車に運び込まれるところだった。兄はまだ気絶していた。モヤシはヒルアンドン巡査と珍保長太郎に、赤堤沼の隣家の二階に、デブとキチガイ ...

ヒトデ男の恐怖

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~夜の行灯~
代田橋駅前。汚いラーメン屋『珍長』。
珍保長太郎はいらついていた。殺した大家の死体が気になる。押入れの中に押し込んできたので、近所付き合いもなさそうだし、急には見つかることはないだろう。
しかし、 ...

ウンコキラー

〜玉川上水でお前も死ね〜
「店長、どうして店の床に歯がぽろぽろと落ちているんですか」
翌朝、手下のバカこと新実大介が、店内の掃除中に余計なことを言い出した。
「うるせえ」
すげない店長。
「さら ...

空手対幽霊

〜蛇の目覚め〜
空き家を出て行く鉄玉郎の後ろ姿を見ている人影がいた。
新宿警察署刑事部、青田寧男だった。青田が、何件もの連続殺人に関係していると確信している血に飢えた殺人鬼、黒岩鉄玉郎は妙にすっきりした顔で出てきた。 ...

空手対幽霊

〜血の袋〜
そこに携帯電話がかかってきた。敬愛する鉄玉郎さんかと思って、如月が出ると馴染みの客の女だった。ホストクラブの早朝営業の前に、如月と食事をしようという誘いである。ちょうど良いので、如月は女をこの駐車場に呼んだ。それか ...

空手対幽霊

〜UFOなのはお前の首だ〜
店のドアが開いた。
「いらっしゃ……」
鉄玉郎の顔が凍りついた。新宿署の刑事、青田寧男だった。
「捜査令状はあるのかッ!」
いきなり鉄玉郎は怒鳴りつけた。
「 ...

空手対幽霊

〜変態という障害〜
吹き荒れる強烈な嵐の中に、田中は立っていた。チンチンもニョッキリと勃っていた。
そうだッ!
射精さえしてしまえば、このばりばりに硬くなった黒ネズミは、大人しくなるに違いないッ!
と田 ...

空手対幽霊

〜薄くて黒い田中康司〜
時間は夜の十一時。田中は散歩に出ることにした。
「ザ・ミッドナイ〜ト。くふふ」
三流大学しか出てないが、田中は基本的にインテリだった。ただの散歩に出るにも、つい横文字が口をついて出てしま ...

空手対幽霊

〜女子高生のひき肉〜
結衣が成績の悪い女子高生だった頃——十年後にまだ制服を着ているとは思わなかったが——よく一緒に遊んでいたのが、ミサエという女だった。
ミサエはバカだった。結衣も負けじとバカだった。バカはバカを磁石 ...

空手対幽霊

〜カッター・ファック〜
男はふいに黙り動きを止めた。数十秒後にゆっくりと頭を上げ、緊張した面持ちで中空を睨む。
「ふう……」
突然、男の空気が変わった。なぜか男は改心したかのように、ため息をついた。今やっている ...