【怪奇小説】ヒトデ男の恐怖~オタマジャクシは漢方薬~
~オタマジャクシは漢方薬~
ぶつかった相手は地元で評判の悪い中学生だった。
一年生で名前は唐木政治。わがままで乱暴者。
同年代には相手にされないので、いつも年下の子供をひき連れて遊んでいる。
モヤシたち ...
【怪奇小説】ウンコキラー〜チンポコが切れて落ちている〜
〜チンポコが切れて落ちている〜
京王線の代田橋駅の北口を出て、左に曲がると大原稲荷神社がある。陰気で猥雑な感じの神社だ。神社というとありがたいものであるが、この神社はまったくありがたみを感じない。いかがわしいと言っても良いよう ...
【怪奇小説】青虫ラーメン〜瀬戸内寂聴がベルを鳴らす〜
〜瀬戸内寂聴がベルを鳴らす〜
死神酋長の魔法の指先のおかげで、珍保長太郎は退院できた。
珍保長太郎は病院を出られたが、隣のベッドのオナニー好きの老人と豚野餌吉はあの世に飛び立ってしまった。今回は席取りゲームで二名が座れ ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜ボクの精液は美しい〜
〜ボクの精液は美しい〜
というわけで、今日も田中はアパートの、敷地内に入らないと思われるぎりぎりの場所に立ち、部屋の中の秘密めいた声に耳をすませていた。
「うふふふ……ああん……うふふふ」
今にもばこばこと犬の ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜兄さん、背中が燃えているぜ〜
〜兄さん、背中が燃えているぜ〜
男の姿は特に印象に残るものではなかった。一見、歌舞伎町によくいる酔客の一人にしか見えない。泥酔しているわけではなく、足取りはしっかりしている。もしこの男をまじまじと見たりする者がいたら、その人は ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜ミッドナイト・フルート作戦〜
〜ミッドナイト・フルート作戦〜
もうすぐ、トンカツの最後の一口を食い終わろうとした時、部屋のドアをノックする音がした。時間は夜の12時25分。こんな時間に——いや、こんな時間じゃなくても、堀江の臭いアパートにやって来ようなどと ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜修羅場の忘年会〜
〜修羅場の忘年会〜
あれはバイト先の飲み会だった。去年の忘年会。堀江はレンタルDVDの店で働いていた。
デブというものは体臭が臭いし、そこに存在しているだけで不愉快になる。それは仕方がない。デブはデブだ。しかし、この職 ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜完全なキチガイ〜
〜完全なキチガイ〜
「ぎゃあああああぎゃあああああぎゃあああああああああああッ!」
男は絶望の叫び声を上げる女の、長い髪の毛を鷲掴みにし、元気よく引きずり起こした。べりッ! べりッ! という小気味良い音とともに、女の髪 ...