ヒトデ男の恐怖

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~闇にうごめくもの~
なぜか、とつぜん、怒り始めて去ったラーメン屋店主を見送りながら、子らはあぜんとしていた。
「珍さんはなにを怒ってるのかな?」
モヤシが言う。
「あの男は頭がおかしいからな。きょどう ...

ヒトデ男の恐怖

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~弱虫探偵団~
珍保長太郎は赤堤沼の前で、地元の子らに会った。
「あっ、珍さん」
子らが声をかける。
「うわっ!」
愛車、チンポ号に乗ろうとしていた珍保長太郎は、ふいに藪の中から声をかけられたの ...

ヒトデ男の恐怖

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~ハクビシン~
代田橋の駅前のラーメン屋の店主、珍保長太郎は愛用の業務用自転車『チンポ号』に乗って走っていた。うららかな春のはじまり。気温はまだ低いが、そのなかに生暖かな春の陽気を予感させる風が吹いていた。今日は天気が良い。 ...

ヒトデ男の恐怖

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【怪奇小説】ヒトデ男の恐怖
~ザ・ネスト~
巣。ネストである。やつらは暗い巣の中で、うごめいていた。
「憎い……。この世の全てが憎い」
ひとりが口を開く。死んだような目をしている。その目の中には憎しみの ...

ウンコキラー

〜ネズミ捕り〜
親愛なるイエス・キリストに生贄をささげた効果があった。その日のうちに老人ホーム『天国の門』で動きがあった。どうやら、神は実在するようだ。
天国の門の裏庭。ここは庭掃除の道具などが入っているヨド物置がある ...

ウンコキラー

〜昆虫採集家〜
老人ホーム『天国の門』。
それは東松原の住宅地の中にある。死に行く人々が、つかの間の時間つぶしをしている待合室のような場所だ。その裏は緑豊かな児童公園になっている。公衆トイレ、鉄棒、ベンチと大きな木々の ...

ウンコキラー

〜逃亡者〜
「……ですから、私は一週間も店長の顔を見ていませんし、給料が払われる予定もないし、ほんとうに困っているのです。あのひと、ちょっとほら……。頭おかしいですよね? やっぱりやったなあ、という感じですよ。まったく、ひとか ...

ウンコキラー

〜死にかけ老人〜
この世には生きている人間と死んだ人間がいる。死んでいない人間はだいたい生きている場合が多い。だが、中には幽霊でもないのに生と死の中間くらいのポジションを保持しているものもいる。
珍保長太郎が『死にかけ ...

ウンコキラー

〜天国の門〜
出前である。珍保長太郎は愛用の業務用自転車に出前箱をぶら下げて走っていた。この業務用自転車というのが、ひたすら重い。重いがじょうぶなので、よほどのことがないと壊れない。珍保長太郎は気に入っていた。名前をチンポ号と ...

青虫ラーメン

〜死ぬ時は誰でもひとり〜
翌朝。豚野餌吉の頭の霊は消えていた。
珍保長太郎はそれから、ちょいと所用で練馬区に出かけてもどってきた。
「幸先の良いスタートだ。もし、目が覚めた時に豚野餌吉がまだチンポをくわえていた ...