【怪奇小説】ヒトデ男の恐怖~水銀ラーメン~
~水銀ラーメン~
珍保長太郎は、建築中の豊洲新市場の地下に行き、水銀をたっぷりと含んだ土を盗んできた。日本共産党の調査によると、大量のベンゼンやヒ素も入っているという。
これはいい。
俺の目的にぴったりだ。 ...
【怪奇小説】ウンコキラー〜逃亡者〜
〜逃亡者〜
「……ですから、私は一週間も店長の顔を見ていませんし、給料が払われる予定もないし、ほんとうに困っているのです。あのひと、ちょっとほら……。頭おかしいですよね? やっぱりやったなあ、という感じですよ。まったく、ひとか ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜俺の名は死だ〜
〜俺の名は死だ〜
暗黒。
何十年も人の住んでいない郊外の呪われた廃墟のドアの影で、悪意と憎しみの塊である未知なる生命体は生きていた。
持ってる感情は、どす黒い怒りのみ。タンパク質もDNAもRNAも持っていないが ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜ローマ法王がフェラチオ〜
〜ローマ法王がフェラチオ〜
新宿区歌舞伎町二丁目。都立大久保病院やハイジアの近くにある一見ごく普通のラーメン屋『上海亭』。
黒岩鉄玉郎は、今日も新宿一うまいと一部の変質的マニアに言われるラーメンを客に出していた。うまい ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜肉太鼓〜
〜肉太鼓〜
ハァ〜、脂肪太鼓でェ〜、ドンドコドン!
気のせいか遠くから、祭り囃子が聞こえてきた。堀江も一緒に踊りたくなった。いや、ある意味では堀江は既に生殖ダンスを激しく踊っているともいえる。
クライマァ〜クス ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜空手地獄変〜
〜空手地獄変〜
「こりゃあ、気味悪い家っスねえッ! 鉄玉郎さんッ!」
愚か者が集団でやってきた。すっとんきょうな声を上げたのは、ホストクラブで働いている、源氏名が如月星夜という、髪の長い軽薄な男。おどけている。自分を『 ...
【怪奇小説】空手対幽霊〜完全なキチガイ〜
〜完全なキチガイ〜
「ぎゃあああああぎゃあああああぎゃあああああああああああッ!」
男は絶望の叫び声を上げる女の、長い髪の毛を鷲掴みにし、元気よく引きずり起こした。べりッ! べりッ! という小気味良い音とともに、女の髪 ...