【怪奇小説】空手対幽霊〜パンツに大便のついた女〜

〜パンツに大便のついた女〜
午後11時45分、パンツに大便のついた女は堀江の部屋にやってきて、パンツを脱いだ。もちろん、ウンコの臭いがした。堀江もエビチリソースで顔がべたべたしてるんだから、二人で風呂に入って——豚のくせに風呂付きアパートである——きれいになってからじっくりと交合すれば良いと思うが、やはりデブだからバカなのである。おそらく脳みその中の脂肪率が松阪牛のように四十パーセント以上もあり、霜降り脳みそになっているのであろう。
そして、午前0時30分には、彼らは堀江が太り過ぎで挿入ができないという事実を認めた。それがわかった時の、女の残念そうな顔ったら、見ていられなかった。堀江は心臓——豚だからむしろハツと呼ぶべきか——がえぐり取られるような気分になった。
「ぶひいいいい」
堀江は唸った。デブとしてもやる気はまんまんなのだが、肉体がついていかないのである。
ウンコ女は堀江の顔を見ようともしなかった。もともと、チンチンが目的だったので、堀江のような汚いものを見たくないのは、当たり前なのであるが。そのチンチンが役に立たないとは……。
この豚め。
獣姦になるのはわかっていたが、それは我慢して穴に入れて欲望を満たそうと思ったのに——。
役に立たないインポ豚め!
女は飲み過ぎたせいだけではなく、堀江という臭い物体自身に吐き気がしてきたので、その丸顔にゲロを吐いてやろうかと思ったが、たとえゲロを吐くという行為でもこれ以上関わりたくなかったので止めた。
冷めた空気が流れた。女は背中を向けてオナニーを始めた。堀江はその声を聞きながら、自分のあまり硬くならない親指サイズのものをしごいた。硬くならなくても、射精できることがわかった。
堀江は細く小さな目からは涙を、チンチンからは精液を流しながら泣いた。泣き声はやはり「ぶひいいいいいい」「ぶひいいいいいい」と全く悲しそうには聞こえなかった。


あらすじ
空手家の黒岩鉄玉郎は弟子と肝試しに廃屋に入る。そこで見つけたのは、女のミイラ。それは異常な変質者にレイプ殺人されてしまった女子大生だった。ところが黒岩鉄玉郎は、女ミイラを空手で粉砕する。激怒した女ミイラの悪霊は、彼らを呪い殺していく。空手対幽霊という物理的に不可能な戦いが始まった!
登場人物
黒岩鉄玉郎 : 空手家
如月星夜 : ホスト
田中康司 : 糞オタク
堀江 : デブ
結衣 : 風俗嬢
女子大生 : 被害者
青田寧男 : 新宿署刑事


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今から40億年前。ペルセウス人たちの宇宙船が故障し地球に不時着した。ペルセウス人は夢と現実のあいだを行き来する不思議な文明を築いていた。彼らは「感情波」と呼ばれる「人間」の感情の動きをエネルギー化して利用していた。そのバッテリーがゼロになってしまったのだ。

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ホラー漫画家、神田森莉の長編SF小説。

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